おっとり暮らし

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日々の雑記、備忘録

ハイエンドPCを自作した話

今回はちょっと長め。

昨年転職を考え始めるようになってから今まではMacBook Airを使っていました。当時は、必要なスペックもよくわかっておらず、とりあえず安く購入しておいて必要になってから新しくしようと思い、チップがM1でメモリが8GBの整備済製品のMacBook Airを8~9万円で購入しました。最初は不自由なく使えていたのですが、流石にメモリが8GBというのは少なすぎて次第に不満が溜まっていきました。Pandasの動作が遅かったり、新しいモデルを試そうにもメモリ足りねぇ、なんて言い訳ができてサボりがちに。

データ量の大きいものやGPUを使う際にはColabを使用してみたりもしたのですが、マシンスペック等に応じたユニット数の積算で月単位の利用可能が変わるクレジット制なので意外とお金がかかってしまう…。Google CloudなどのGPUインスタンスを使用するにしても使用時間だけ請求が発生するので、トライアンドエラーがしづらく生産性を求めてしまい、これがストレスになる…。

そこで、思い切って初期費用はかかってしまうけれど気兼ねなく使用できるつよつよPCを買おうという結論に。

ただ、理想的なスペックで探してみるとかなりの出費になってしまうことが発覚。「今までの環境でもいいのでは」なんて日和ったりもしましたが、先輩や周りの人の話を聞くとPCを自作するのは「初めてだけど意外と簡単だった!」「お得に組めた!」なんて聞いたもんだからPC・ハードウェアの勉強にもなるだろうし、手元にハイスペックなPCがあると今後も便利かもなんて考えになり自作PCを組むことにしました。(スペックが求められるゲームもできる!!)

スペックの選定

いろいろ調べながら欲しいスペックのまとめ

  • CPU
    • そこまでハイスペックなものはいらないかもしれないが、CPUの性能が低いとGPUの性能を引き出せずボトルネックになってしまい全体のパフォーマンスが落ちるらしいのでGPUに合ったものにする。
  • GPU
    • 一番重要。値段が高くてもいいので、ここでケチって後々後悔しないようにしたい
    • VRAMが大きいものが良い
    • 保証期間が長いメーカーが良い
  • メモリ
    • 仕事で使用しているPCが32GBあるが厳しいときがあるので64GBあるといい。足りないようなら後から増やしてもいいかなと思った
  • マザーボード
    • DDR5に対応しようとすると高くなるので、DDR4対応のものでいい
  • その他
    • ゲームもしたいと思っているのでwindowsも入れたい。Ubuntuwindowsを同居させると問題が起こったときに両方に影響がでてしまうらしいのでSSDを増やして分けたい
    • wifiも使えるようにしたい
    • 側面がガラスになっていて魅せるPCが多いが、どうせ飽きて目障りになりそうなので光らなくて良い

一番重要であるGPUは、VRAM基準で考えて24GBのGeForce RTX 3090か3090Ti、4090の選択肢になるかなと思いました。48GBのものもあったが値段が60万円以上するので、流石に手が出ない。一つ前の世代である3090が18万円位で4090は30万円前後だったので、最初はコスパで考えて3090にしようかなと考えていた。

購入したもの

新しいPCを買おうとは思っていたものの買おうと思っていたGPUの値段が高いので安値にならないかなーと思いつつ数ヶ月が過ぎていきましたが、先日行われていた楽天スーパーセールを見ていたら、保証期間が3年のメーカーで4090が実質23万円で売っていました!散々迷った結果、清水の舞台から飛び降りるつもりで購入。購入してしまったので後戻りはできなくなったのと、せっかくなので早く触りたいと思ったので、急いで他のパーツも準備しました。

購入したパーツや値段は以下の通り

種類 名前 価格(税込)
CPU intel Core i9 13900K 86,960
マザーボード ASUS TUF GAMING Z790-PLUS WIFI D4 41,980
CPUクーラー NZXT KRAKEN X73 25,480
GPU PNY GeForce RTX 4090 24GB XLR8 Gaming VERTO 264,800
メモリ SMD4-U64G88H-32AA-D(32GB × 2) 21,780
SSD(M.2) samsung MZ-V8P1T0B/IT (1TB) 11,280
SSD(M.2) samsung MZ-V7S1T0B/IT (1TB) 8,680
SSD(M.2) solidigm P41 Plus (1TB) 0
OS windows11 pro 21,970
電源 silverstone HELA 1200R Platinum 40,800
ファン Thermaltake TOUGHFAN 14 High Static Pressure Radiator Fan 2,480
ケース Fractal Design Meshify 2 Black Solid 29,700
ポイントやキャンペーンでの値引き (52,700)

その他USBなど細かいものを合わせて50万円ほどだった。めっちゃ高ぇーとも思ったが、同じような構成をBTOで見てみると60万円ほどだったのでお得につよつよなハイエンドPCを組むことができたのかもしれないです。それでも高い買い物であることに変わりはなくこんなに高い買い物は初めての経験で、飲み〇〇回分かぁ、旅行〇〇回分かぁ、海外旅行もいけるなぁなんて思考がずっと消えずあらためて小心者だと実感。

GPU以外は秋葉原の実店舗で揃えたが、持ち帰る際に、はちきれんばかりの袋を両手一杯抱えることになったので、車で行くか、誰かに手伝いを依頼する。もし急がないなら後日発送にしたほうが絶対にいいと思う。ちなみに帰ってから重さを計ったら23kgほどだった。

特にケースなんかは大きいので事前に買っておくと良いかもしれない。ケースは事前に調べていてamazonで2万円くらいで売っていたけれど、パーツ構成的に入るかどうかの不安だったのと届くのに2週間ほどかかるようなので諦めて店頭で購入。

あと、SSD(M.2)が1つ0円になっているのは、キャンペーンでアンケートに答えると貰えたから。せっかくなのでSSDを3枚にしてwindows用、ubuntu用、データ保管用にすることにしました。

購入したPCパーツ達

組み上げ

とりあえずわかるとこから触ったりしたせいで、順序がうまくまとまらないので、詳しい組み上げについては書かないことにします!!

でも、これは声を大にして言いたい。全然簡単じゃないYouTubeを事前にちょっと見て「予習バッチリ!」なんて思っていたが、作業時間は12時間くらいかかった。初めて見たコードや部品ばっかりだし、組み上げの順番も動画によって違っていてわからない。全部の部品がカチッといってくれるわけでもなく、どこまでどれくらいの力で入れたらいいかもわからない。

確かに組み上げてみて、もう一度組むとなったら簡単なのかもしれないとちょっとは思う。でも「プラモデルより簡単」のような言葉は初心者には絶対に当てはまらない。PCの自作はわからないことがあっても自分で調べて解決しなくてはならないので初心者は覚悟していたほうがいい。そして、電源とマザーボードについてはしっかり理解しておくことをオススメします。

完成したPC(暗くてすみません…)

終わりに

今回は勢いでGPUを買って初心者ながらハイエンドPCの組み上げまでしました。

最初はRTX 3090を買って一世代前のハイエンド構成で35万くらいかなぁと思っていましたけど、4090を購入しちゃったので他のパーツのランクアップ。想像以上に高くなった…。

僕の場合はPCショップのツイッターをフォローして事前にキャンペーン情報を見てパーツの構成をなんとなく自分で考えたりもしたが、相性だったり不足がないかが不安だったので、2店舗廻ってパーツ構成の確認や見積もりをしてもらった。店員さんの意見を聞きながら構成を決めたけれど、これが結構店員によって意見が違ったりするので、相性がいい人とか知識がありそうな人を見つけるといいです。経験豊富な店員のアドバイスもあって、買い足すことなく無事に動作するところまでできた。本当にありがとうございました!!

動作が確認できてからも、OSのインストールやGPUで学習を回すまでのソフトウェアの準備等もしなくてはいけなくてかなり大変。まだ全てを終えることはできてない。

PCの自作を経験してみて、なんとなくだけどハード部分を理解できた。機械学習分野のハードは日進月歩で、パーツにもよるが2~3年で大幅に性能が向上した新製品が出る。2~3年で全て買い換えるなんて富豪のようなことはできないので、今後は陳腐化した部分だけアップグレードしてなんとか長持ちさせていきたいと思う。

時間もかかるし、ピン折れなんかの物損をする可能性もあり皆が皆にオススメすることはできないが、このようなメリットもあるので、興味があれば是非やってみてほしい。

さて、これでいよいよ勉強しないことを環境のせいにすることはできなくなった…。